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2026年10月5日
屋根は全部塗装すればいい?屋根材別に見る「塗装が必要な屋根・不要な屋根」
外壁・屋根などのメンテナンスを考える際、「外壁は塗装するものだと分かるけれど、屋根はどうすればいいの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
屋根は外壁以上に雨や紫外線、風などの影響を受けやすい場所です。そのため、定期的な点検やメンテナンスが大切ですが、屋根なら何でも塗装すればよい、というわけではありません。
屋根材には、塗装によるメンテナンスが適しているものと、基本的に塗装を必要としないものがあります。また、同じ屋根材でも劣化の程度によっては、塗装よりも補修や葺き替えなどが適している場合があります。
今回は、住宅でよく使われている屋根材を中心に、それぞれの特徴や塗装の必要性、メンテナンスを行う際の注意点についてご紹介します。「そろそろ屋根も塗装したほうがいいのかな?」とお考えの方は、ぜひご自宅の屋根と照らし合わせながらご覧ください。

◇屋根材の種類と塗装
屋根材にはさまざまな種類があります。
ここでは、代表的な「スレート」「金属屋根」「瓦」について、特徴と塗装の考え方を見ていきましょう。
スレート

■特徴
薄い板状の屋根材で、軽量で施工しやすく、住宅の屋根として広く普及してきました。色やデザインの選択肢が多く、比較的すっきりとした外観に仕上がることも特徴です。
現在使われているスレートにはさまざまな種類があり、製造された時期や製品によって材質や仕様が異なる場合があります。
■注意点
スレートは長期間、紫外線や雨風にさらされることで表面が徐々に劣化し、色あせや汚れ・苔などが見られるようになることがあります。ただし、色あせが見られることと、直ちに雨漏りすることは同じではありません。
屋根の状態を確認するときには、表面の色だけでなく、ひび割れや欠け・反り・ズレなどがないかを見ることが重要です。スレートでは、状態に応じて塗装によるメンテナンスを行うことがあります。ただし、屋根材自体の劣化が進んでいる場合には、塗装だけでは十分な対応にならないこともあります。
また塗装する際には、屋根材同士が重なっている部分を塗料で塞がないよう注意が必要です。屋根材の重なり部分には、雨水を適切に排出したり、内部に入り込んだ湿気を逃がしたりする役割があります。
ここが塗料で塞がれると、水の通り道がなくなり、内部に水分がたまりやすくなる可能性があります。そのため、塗装後には必要に応じて屋根材の重なりを適切な状態にする処置が必要です。
金属屋根

■特徴
金属屋根には、鉄を主体とした鋼板を使用したものや、アルミニウムや亜鉛などによって表面を保護した鋼板などがあります。金属屋根の大きな特徴は、瓦などと比較して軽量であることです。屋根を軽くすることで、建物にかかる重量を抑えられるというメリットがあります。
一方で、金属という素材である以上、種類や環境によっては錆が発生することがあります。
■注意点
金属屋根では、表面の塗膜が年月とともに劣化すると、色あせやチョーキングなどが見られることがあります。さらに、表面に傷がついたり、錆が発生したりすると、そこから腐食が進む可能性があります。
金属屋根を塗装する場合には、ただ新しい塗料を上から塗るのではなく、塗装前の下地処理が非常に重要です。錆が発生している場合は、状態に応じて錆を除去し、屋根材に適した下塗り材を使用するなど、劣化状態に合わせた施工を行う必要があります。
また、金属屋根は強風や飛来物などによって傷や凹みが生じる場合があります。塗装だけではこうした変形を元に戻すことはできないため、塗装前の点検で屋根そのものに問題がないか確認することが大切です。
瓦


瓦にはいくつかの種類があります。粘土を焼いてつくられる瓦は耐久性が高く、基本的に屋根材そのものを塗装する必要はありません。
ただし、「瓦だからメンテナンス不要」というわけではありません。瓦の割れやズレ・棟部分・漆喰などに劣化がないかを確認し、必要に応じて補修します。
また、瓦の下にある防水部材や下地も経年によって劣化するため、屋根全体の状態を確認することが大切です。
□陶器瓦(日本瓦・和瓦・洋瓦など)
■特徴
粘土を成形して焼き上げ、表面に釉薬を施した瓦です。釉薬による色や艶があり、耐久性にも優れています。
■注意点
基本的に塗装は不要です。塗装によって美観を変えることはできますが、一般的なスレートや金属屋根のように、塗膜を維持するための定期的な塗り替えを行うものではありません。
□いぶし瓦・素焼き瓦
■特徴
どちらも基本的に釉薬を使わずに焼き上げる粘土瓦です。いぶし瓦は、焼成後に燻すことで表面に炭素の膜ができ、銀色の落ち着いた風合いになります。素焼き瓦は、粘土そのものの自然な色合いと質感を生かした瓦です。
■注意点
これらも基本的に塗装は不要です。瓦そのものを塗装するのではなく、割れやズレ、棟や漆喰などの状態を確認し、必要な部分を補修します。
✔瓦屋根では、瓦だけでなく、その下にある防水部材や下地の状態も重要です。築年数が経過している場合は、表面から見える部分だけでなく、屋根全体の状態を点検することが大切です。
【共通して確認したいこと】
屋根の劣化は築年数だけで決まるものではありません。日当たりや風雨の当たり方、周囲の環境、屋根の形状などによっても状態は変わります。そのため、年数だけを目安にするのではなく、実際の屋根の状態を確認することが大切です。
◇屋根は「塗装する・しない」だけでは判断できない
ここまでご紹介したように、屋根のメンテナンス方法は屋根材によって異なります。
スレートや金属屋根は、状態によって塗装を検討できます。一方で、陶器瓦やいぶし瓦、素焼き瓦などは、基本的に屋根材そのものを塗装する必要はありません。
さらに注意したいのが、「塗装できる屋根=必ず塗装したほうがいい屋根」ではないということです。屋根材に大きなひび割れや欠損、著しい変形などがある場合、塗装だけで屋根の機能を十分に回復させることはできません。
また、雨漏りが発生している場合も、塗装だけで解決できるとは限りません。雨水がどこから入り込んでいるのかを確認し、必要な補修を行うことが重要です。
✔屋根のメンテナンスを考えるポイント
・屋根材は何なのか
・塗装によるメンテナンスが適しているのか
・補修が必要な箇所はないか
・防水部材や下地まで劣化していないか
このように、屋根全体を見ることが大切です。
◇まとめ
屋根は、住まいを雨や紫外線から守る重要な部分です。しかし、屋根材によって適したメンテナンス方法は異なるため、「屋根が古くなったから、とりあえず塗装する」という考え方はおすすめできません。
どの屋根材にも共通して大切なのが、定期的に状態を確認することです。屋根は普段の生活では見えにくいため、気付かないうちに劣化が進んでいることがあります。特に台風や強風の後などは、瓦のズレや金属部分の浮きなどがないか注意したいところです。
ただし、屋根は高所にあるため、ご自身で屋根に登って確認するのは危険です。地上から確認できる範囲で異常がないかを見て、詳しい状態については専門業者による点検を検討しましょう。
屋根のメンテナンスで大切なのは、「塗装すること」そのものではありません。屋根材に合った方法で、必要な時期に必要なメンテナンスを行うこと、これが屋根を長く良好な状態に保ち、住まいを雨風から守るための基本です。
外壁塗装を検討する際には、外壁だけでなく屋根の状態も一緒に確認しておくと、別々に工事を行うよりも足場を有効に活用できる場合があります。「屋根も塗装したほうがいいのかな?」と迷ったときこそ、まずは屋根材の種類と現在の状態を知ることから始めてみましょう。
































