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2025年2月3日
プライマーとシーラーの違いとは?
塗装工事をする際に、どのような塗料が使用されているか気になる方が多いと思います。見積書に下塗り工程でプライマーやシーラーという言葉を見たことはありませんか?
いったいどんな違いがあるのだろう、と疑問をお持ちの方に向けて、今回はプライマーとシーラーの違いについてご説明していきます。

違いはある?
プライマーとシーラーは外壁塗装の下地処理において、重要な役割を果たします。使用目的で違いはありますが、実は“意味は同じ”なんです。
プライマー
プライマーの使用目的は、塗料の密着性を高めることです。「プライマー(primer)」は「最初の」という意味を持ち、下地を整えるための最初の処理として使われます。
シーラー
シーラーの使用目的は、上から塗る塗料を表面に密着させ、長年の使用で劣化した下地に塗料が吸収されるのを防ぐことです。「接着する」「覆い隠す」という意味の「seal」が語源になっています。
まとめると、シーラーは表面を保護するための下塗り塗料、プライマーは下地を整えて塗料の密着性を高めるための下塗り塗料です。
建築現場では、下塗り塗料として同じ意味で使用されることが多く、どちらも家の耐久性を高めるために必要な塗料となります。
プライマーとシーラーの役割
上塗り塗料と密着させる
外壁や屋根に塗装することで、その後に行う上塗り塗料と密着度を高めるという役割があります。 塗料の密着力が低下すると、塗膜が剥がれたり、色ムラが発生する原因になります。
また、外壁や屋根は、経年劣化や様々な要因によってひび割れが発生することも多く、そのまま新しい塗料を重ねても綺麗に仕上がりません。
下高圧洗浄や下処理を経て、プライマーやシーラーを塗装することで綺麗で均一な下地が整います。
塗料の吸収を防ぐ

プライマーやシーラーは、塗料が下地へ吸収されるのを抑制する働きがあります。下塗りをせず、いきなり中塗りや上塗り塗料を重ねると下地が吸い込んでしまいます。
塗装面に傷みがあるほど、塗料の吸収率は高くなってしまい、思っていたような綺麗なデザインとは程遠くなることがあります。
また、吸い込みが発生すると、施工に必要な塗料が足りなくなるという事態も起こるため、プライマー等での下塗りは重要です。
性能の発揮、発色を良くする

外壁や屋根塗装で使用する塗料には、耐久性や低汚染、防カビ性、防錆性などそれぞれ性能が含まれています。
建材や劣化状況、上塗り塗料に合う下塗り塗料を選ぶことで、より塗料の性能を引き出すことができます。
また、下塗りを行うことで塗料の発色が良くなります。下塗りを省いてしまうと、下地部分に直接仕上げの塗料を重ねるため、色ムラが発生しやすくなります。
より鮮やかに色を映すためには、下塗りが肝心です。
種類と使い分け
シーラーやプライマーには種類があり、施工する外壁に応じて使い分けが必要です。
水性タイプ
水性タイプは劣化が少ない外壁や室内の塗装向けです。劣化が激しい箇所に水性タイプのシーラーやプライマーを塗ると、塗料が下地に吸収されてしまい、十分に浸透せず耐久性が下がる場合があります。
そのため、水性タイプはアルミやトタン、サイディングボードなどの吸収性が低い素材や、比較的劣化が少ない部分に使用されています。
油性タイプ
油性タイプは風雨にさらされる外壁や屋根向けです。水性タイプとは異なり、劣化や損傷が激しい部分にも使用可能です。浸透性も高いため、主にモルタル外壁やコンクリート外壁などで採用されています。
水性タイプより臭いがきついですが、乾くまでの時間も早いため、なるべく早めに外壁塗装を完了させたい方におすすめです。
特殊タイプ(ヤニ止め・カチオン・コンクリート強化用)
特定の目的に特化した外壁向けです。それぞれ特徴が異なるため、修繕したい外壁の種類や劣化の具合に応じて、業者と相談しながら適切なタイプを選びましょう。
まとめ
外壁や屋根は経年や住宅環境によって劣化が進んでいきます。そのため、住宅の美観を保ち長持ちさせるには、定期的な塗装メンテナンスを行うことが大切です。
また、塗り替えの際に下塗り塗料や仕上げ塗料選びの選び方が間違っていたり、不適切な塗装工事を行ったりすると劣化を早めたり、施工不良の原因になります。
まずは自宅にどのような塗装工事が適しているのか把握するためにも、信頼できる塗装業者に点検を依頼してみましょう。
カテゴリ:塗装工事