ブログ
2025年10月2日
カラーシミュレーションは信用していい?
外壁塗装を考え始めると、まず気になるのが「色選び」ですよね。最近では、業者からカラーシミュレーションを提供されることも多く、完成後のイメージが簡単につかめるようになっています。
でも、「シミュレーション通りの仕上がりになるの?」と不安に思ったことはありませんか?今回は、カラーシミュレーションの信頼性の限界や注意点、後悔しない色選びのコツなど、解説していきます。

カラーシミュレーションってなに?
カラーシミュレーションとは、家の外観に塗料の色を合成して、塗装後の完成イメージを仮想的に再現するサービスです。多くの場合、以下のような方法で行われます。

・顧客の家の写真を使い、ソフトで塗料の色を合成
・カタログやパース画像に色を当てはめるタイプもあり
最近では専用ソフトやアプリもあり、手軽にシミュレーションできるようになりました。
カラーシミュレーションの落とし穴
便利なサービスに思えますが、実はカラーシミュレーションには信頼性の限界があります。以下のようなポイントに注意が必要です。
①実際の塗料と色味が違う
カラーシミュレーションは、あくまでディスプレイ上の色表現です。
・スマホやPCモニターの「色の設定」
・印刷された紙の「色の精度」
こうした要素によって、実物の塗料の色とはズレが出でしまいます。特に「白系」「淡いグレー系」「ベージュ系」は色の違いが分かりにくく、仕上がり後に「思ったより明るすぎた/暗すぎた」と後悔しやすいです。
②天候や日差しで見え方が変わる
屋外にある家は、太陽の角度・光の強さ・時間帯・季節によって見え方が大きく変わります。

・朝と夕方で色のトーンが違って見える
・曇りの日と晴れの日では印象がまるで違う
カラーシミュレーションでは、このような「自然光下での変化」までは再現できません。
③面積効果を考慮していない
面積効果とは、「面積が大きくなると、色が薄く・明るく見える」という現象があります。これを面積効果と呼びます。
たとえば、下図のように、小さな色見本では「ちょうどいい色」に見えても、実際に外壁全体に塗ると「白っぽく」感じてしまうことが多いのです。

④建物の立体感や素材感は反映されない
カラーシミュレーションは基本的に「平面的な画像」に色を塗っているだけ。
・凹凸のあるサイディング
・ざらつきのあるモルタル壁
・木目調や石目調の素材
こういった素材の質感までは再現されません。そのため、「色は合っているけど、イメージと違う」という結果になることもあります。
後悔しない色選びのコツ
それでは、カラーシミュレーションに過信せず、満足できる外壁塗装に仕上げるにはどうすればよいのでしょうか?実践されている色選びのコツをご紹介します。
✔実物の色見本板(A4サイズ以上)で確認する

塗料メーカーが提供するA4サイズ以上の塗り板(サンプル)を実際に太陽光の下で確認しましょう。
・家の外壁の近くにあててみる
・朝・昼・夕方で見比べる
・隣家の色や周囲の景観との相性もチェック
これだけで「思っていた色と違う!」という後悔はかなり減らせます。
✔面積効果を意識してワントーン暗めの色を選ぶ
カラーシミュレーションで「ちょうどいい」と思った色は、実際には1段階明るく見える可能性があります。迷ったときは、やや濃いめ・暗めの色を選ぶと失敗しにくいです。
✔すでに塗った家を見せてもらう
信頼できる業者なら、「同じ塗料・同じ色で塗った家」の実例を見学させてもらえることがあります。周囲で施工した実績がある場合は、現地で仕上がりを見てみるのもおすすめです。
まとめ

カラーシミュレーションはあくまで「完成イメージの参考資料」です。
正確な色を再現するものではないという前提で、
・実物と色が違う
・光で見え方が変わる
・面積効果で印象が変わる・素材感は再現できない
これらを理解したうえで、色見本・実例確認・業者との相談を組み合わせて色を選ぶことが、満足度の高い外壁塗装につながります。
後悔しない色選びのために、シミュレーションは「補助ツール」として活用しましょう!
カテゴリ:外壁































